Re:view (part two)

English_review_two

今度はライアンって人がレビューしてくれた。

それを再びキヨさんが翻訳してくれた。

微かなる確信。密かな自信。音楽という『言葉』は言語を超える。

あの頃、俺は何故喋れもしない英語に拘って歌ってたんだろう?

タイムマシンがあったら教えに行ってやりたいな。

全然大丈夫だよって。

まだ見ぬライアン、キヨさんありがとう。

Say hello, Ryan.

Thank you again, Kiyo. xxx

[Review] Atata – Tatat [2012]

http://sanitizedjapan.blogspot.jp/2012/04/review-atata-tatat-2012.html

思っているよりもっと多くのバンドマンが妥協した音楽を作っているのだと思う。料理人が多すぎるとかえって料理の味を悪くする、そんな感じだ。この考えはだいたいいつもあっている。想像の明確さと並外れた注意力が驚くべき作品を生み出す。オーケストラは指揮者によって支配される。映画は監督や楽曲によってつくられる。バンドは、そうはいかない。インディーズバンドはもっとリスナーの声に左右されるし、音に対するこだわりは成功するより失敗する方が多い。

日本中のライブハウスやスタジアムで演奏してきた、経験豊富なグループであっても、その天才的素質は生かせなかったりするし、荒地でもダイヤモンドが見つかったりするように、うまくいくこともある。ATATAは6人がスタジオの1室に集まり、まるで狂ったかのようにそれぞれが楽器を演奏することでその存在を主張する。この狂ったメンバーは全員が同じドラッグをやって、同じ妄想をして、一斉に笑うかのように同じ感じなのだ。彼らは個としてバンドとして共に演奏し、それでいて各々が全く異なる音を出している。そこに指揮者などいない。

特にすばらしいのは、作曲技術の高さである。はっきりしたコーラスやクリアな歌詞もない。全く同じパートが繰り返されるようなこともほとんどない。ジャズの様に、それぞれの楽器が絶えず演奏されて、よくなっていて、例えリフであろうと新鮮味がある。各々は独立したまま。個々の力が本当にすごい。

角があって戦い合うようなギター。騒々しいシンセサイザーからオーケストラのピアノを1曲の中で演奏してしまう、万能なキーボード。叩く瞬間を正確に察している雄大なドラム。ジャズのように滑らかな、それと同じくらいディープで唸るようなベース。そしてボーカルは人間であると同時に天使のようで、全ての歌詞を完璧に歌う。彼らの曲は中身がたくさん詰まっている。

私にとって、音楽はフィーリングだ。自分の中の何を呼び覚ますか、どんな感情にさせるか、何を思い出させるか、全てフィーリングなのだ。私が好きなほとんどの曲は、人生の中の重要な部分にある奥深い記憶を呼び起こす。私は何かを楽しんでいるとき、どうして楽しいと思うのか考えることが結構好きな性格だ。ATATAのニューアルバムを聴いたとき、何を思い出したかリストまで作った。すべての曲が違う顔を持っていると感じた。それぞれの曲が独自の生態系を持ち、その独自の生態系に隠れた無数の記憶の中に、何となく自分自身が迷い込んでいるような気がした。Star Soldierは子守唄と、私の好きなアルバムの一つ、NAHTの「the spelling of my solution」を思い出させた。Minority Fight Songでは、大学の時に、みすぼらしいテープデッキでThe Get Up KidsとかThe Anniversaryを流しながら高速道路を運転したのを思い出した。Recitoは経験してきたすべての失恋を。最初にくる悲しみから回復と克服まで全部。

このアルバムはめちゃくちゃいい(fucking great)という表現に尽きる。ベテランが集まっているのに、個性と情熱を失ったかったるい音楽を作るバンドをたくさんみてきた。でもATATAはそうじゃない。Star Soldierの動画を観ると、誰かのために音楽をやっているという楽しさと情熱が、ただひたすら感じられる。アルバムの8曲すべてが巧みに作られた傑作だ。私はもうこのアルバムを今日は5回も聴いているし、これから何か月も何か月も、もっと先も聴くと思う。それだけの価値があるアルバムだから。

このアルバムは今のところ2つのサイトで購入できる。Ototoyでは4月20日から5月3日まで900円だ。それ以降は1500円になる。USドルだとだいたい11ドルだから、USドルでそのまま買えるiTunesで購入するのがいいと思う。アルバム全部で9.99ドルか、1曲1.29ドルだ。このアルバムは本当に最高で、少なくとも上の動画(Star SoldierのPV)をチェックする必要がある。下にはメガミックス(曲を少しずつごちゃまぜに貼りつけた動画)をポストしておく。これも聴く価値あり。以前の記事で紹介した3曲は、再びレコーディングされているから、ところどころ改良されてアルバムに入っている。8曲しか入っていないけど、一つずつがかなり長く、全部で40分くらいになっている。